より快適なピアノライフを!

ピアノを長く良い状態で維持していく上で大切なことについて考えてみます。


①「定期的調律等のメンテナンスを行うこと」

②「適度に弾いてあげること」

③「置き場所の環境を整えること」


大きく分けて、私自身は以上の三つのことがとても重要だと考えており、納品調律の際や新規調律訪問の際には必ず話をさせてもらっています。



①「定期的調律等のメンテナンスを行うこと」について…


定期調律を行う理由として使用と環境変化による調整や調律の乱れが必ず経年と共にでてきます。
特に新品の楽器は弦、木材やクロス、フェルト、皮革類の馴染みができるまでに、大きく変化する為に、より短いスパンで調律を行い各部のバラつきを整えリセットして、安定したベースを作る必要があります。特に狂いの多く出てしまう最初の数年は年に2回〜3回程の調律をお勧めしています。
安定したベースが出来上がると、弾きやすい状態が長く続き、悪い癖もつきにくくなる為、部品への負荷や劣化も少なくなる傾向となります。


②「適度に弾いてあげること」について…


常日頃からピアノを弾くことによって、内部のパーツ類が運動状態となります。家や自動車なども似たようなことが言えるかも知れませんが。全く使用していない状態が長く続くと、傷みやすく機能低下を起こすこともあります。
また湿気の影響なども内部が運動していることで案外影響を分散し和らげるということも言えます。
よく使わななくなったから調律は暫くしなくなるという話がありますが、逆に使っていないからこそ定期的な点検が必要となる訳です。

③「置き場所の環境を整えること」について…


最後になりますが、①②がキチンとされていたとしても、置いてある環境が悪ければ安定した弾きやすい状態を維持することは難しくなります。


以下は特に注意したいことですが、

◉温度湿度の安定を保つ
 20℃前後40〜50%
 場合によって加湿器や除湿器を使用すると効果的です。自然型補助加湿(電気を使わないタイプ)も補助的に使うと効果がより上がります。

※自身も購入し効果を確認済みでお客様にもお勧めしています。

商品名:ミクニ ミスティーガーデン


◉床暖房を避ける
 下からの熱は本体全体へ悪影響を与えます

◉直射日光を避ける
 外装が温まり内部の温度が急激に上昇すると調整や調律の大幅な狂いを生じやすくなります

◉温風、冷風を直接当てない
木部の捻れ、ネジの緩み、塗装面の歪み等を引き起こすことがあります

通年で温度湿度を安定した環境を作ることができるかによって、調律、調整の保持が出来るか否か密接に関わってきます。また直射日光や温風の熱などは外装塗装面の歪み割れ痩せを起こすこともあるので注意が必要です。



定期的調律、適度な使用、置き場所の環境を維持していくことでピアノを快適に弾くことができ、且つ寿命も長くなり、より良い状態でご使用になれます。


上記を気をつけていても安定しない時には、ピアノ本体に原因があることもあります。
また、現在の置き場所が良い環境であっても以前置かれていた環境が乾燥、多湿の影響を受けていて調子が悪い事もあります。
様々なケースがありますので、ピアノの主治医である担当調律師に相談して解決策を見つけていけると良いと思います。

素敵なピアノライフを送れるよう願っております♪




↑アップライトピアノ鍵盤の高さを調整中



↑ハンマーに針を入れて弾力調整中(整音)



↑グランドピアノのアクション調整中

札幌の一級ピアノ調律事務所ebony and ivory

札幌の一級ピアノ調律事務所 です メーカーや年代を問わずピアノの個性を尊重し一台一台丁寧に作業致します 海外製のピアノ調律もお任せ下さい 年代物のピアノは木材の経年による熟成が進み調整次第ではとても表情豊かな楽器へ変身させることができます お使いのピアノの音色やタッチ等々のご不満をお持ちの際は、ぜひ一度当店にご相談くださいませ everyone's piano is unique.