サポートヒールクロス、レギュレチングボタン、レペティションレザー、貼り替え

真っ黒に汚れて凹んでいるサポートヒールクロスを貼り替えします。
アクションを天地逆さまにした状態です。
剥がし剤をたっぷり染み込ませピンセットで古いクロスを剥がしていきます。



↑真っ黒です


 


古いクロスを剥がすと中央部分に赤いクロスがあります。こちらはクロスを山なりにする為に中央部分に貼ってあります。
このクロスはそのまま使うことにしました。







新しく貼るクロスをカットして合うサイズにします。13mm×9mmを88個分カットします。
先ずは長めの物を作ります。





そして、さらに13mmの長さになるようにカット。






新しいクロスを片側貼っていきます。






片側貼ったクロスが乾くまでの間に、レギュレチングボタン(白い丸いクロス)を剥がし剤を染み込ませて取ります。
かなり凹み汚れがありました。


↑外した後は木が見えます




新しいレギュレチングボタンを貼り付けていきます。丸い木材にピッタリ合うように気をつけながら貼ります。






レギュレチングボタンが全て貼り終わりました。真っ白でキレイになりました。
このボタンがキレイになり弾力を取り戻すことでスッキリとした良いタッチ感になります。

そして、奥側の接着が乾いたので、手前側も接着していきます。







手前も乾き、ひとまず作業完了。
新しいクロスに貼り替えされました。
パーツとパーツの接点にクロスや革類が使用されていますが、長年の使用と経年劣化により硬化摩耗変形が起こります。
これらのパーツが交換される事でスムーズなタッチ、滑らかな音質を得られるので大切な作業です。
地道な作業ですが、組み上がった後の調律が、楽しみです。






ソステヌートロッドの回転軸部分にフェルトが巻かれていて、左右2箇所には革パンチングが挟まっています。
大分劣化していたので交換します。


↑元々のクロス



幅と長さを測り、クロスをカット。
革のパンチングも作ります。






新しいクロスを巻きました。
見た目もキレイで良いです。






次にサポートを外していきます。






全て外してフレームだけになりました。
部品が外れると軽いです。


↑外したサポートパーツ




次に外したサポート、写真上部に貼られていた革を剥がしカットして、新しい革を貼っていきます。
ついでにホコリを拭いて、スプリングを磨き、溝の頭に黒鉛を塗りました。


↑革を剥がした後



↑左、古い革   右、新しい革



フレームも軽く磨いた汚れを落としました。






サポートを戻していきます。
新しいフェルトが着くとキレイにみえます。






ハンマーレール上に赤い下敷きテープをセットします。たわみや、前後位置のズレが出ないように注意しながら、端々を決めます。


札幌の一級ピアノ調律事務所ebony and ivory

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