タッチウエイトマネジメント

今年の目標としてピアノタッチについて、しっかりと勉強をすることを決めています。

弾きやすいタッチとは何か?

このことは極めて奥が深く沢山のパターンがあり答えの出ないものであろうと思います。
しかしながら、ピアノのアクション機構をきちんと理解し、正常な働きをしているか否か、各鍵盤のバラつきの確認作業を緻密に行い修正していくことで理想のタッチに近づけていけると考えています。
また現状での不満点を把握して、弾き手の求めるタッチへどのように近づけていけるかを理解する上でも大変重要な分野です。

タッチウエイトマネジメントは私の師であるNZ在住の中村祐司先生が解説本の著者であり、数年前から日本各地で定期的に研修会を開いております。
全国的にみてもタッチウエイトマネジメントを取り入れている技術者はまだまだ少数ですが今後益々注目されていくことと思います。

従来型のタッチウエイト調整は、
ダウンウエイト(何グラムで鍵盤が下がるか)とアップウエイト(何グラムで鍵盤が上がるか)を調整するものが主流でした。
主に鍵盤側面に穴を開け鉛を出し入れして調整していきます。

タッチウエイトマネジメントは、
バランスウエイト(ダウンウエイト+アップウエイト÷2)、フリクション(アクション内の摩擦抵抗)、アクション各部のテコ比率、各パーツのウエイト、慣性モーメント等を勘案して最適なタッチを作っていく作業です。


データの採寸作業

今回は手始めとして、タッチウエイトマネジメントを行う上での基本データの採寸を専用キットを使いながら行いました。これらの作業だけで1日掛かりでした。慣れていないので教科書を読みながら、確認しての繰り返しです。回を重ねることに色々な発見、作業手順の効率化、精度アップに貢献していくと思うので諦めずに続けていきます。


測定キット



札幌の一級ピアノ調律事務所ebony and ivory

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