カワイNO500修理13

鍵盤剥がしが終わり、小口と上面一体型のアクリル鍵盤を接着していきます。
小口はクリップで圧着して、上面は上下の板に入れ込んだ鍵盤をクサビを挿入して圧着させます。


↑白鍵を幾つかおきに圧着します


その後、鍵盤と小口の側面の余った出っ張り部分を整形していくのですが、金平ヤスリで全てを削るにはかなりの労力が掛かります。
調律のお客様から譲り受けた、自作のグラインダーが役に立ちます。
昔の洗濯機のモーターを取外しグラインダーとして再利用しているとのことです。
回転数も落ちる事なく絶妙なスピードで大変使い勝手が良いです。
電源を切った後は、手元のレバーでブレーキをかけることも出来ます。
この他、逆回転の出来るグラインダー、バフとして利用できるチャック付きのマシンも譲り受けました。
大切に使いたいと思います。
↑裏側には吸塵穴もあります



↑一台一台に作品名が刻まれています



↑鍵盤の余り部分を少しずつ落とします


おおかたグラインダーで落とした後は、手作業で木部と面が揃うように整えていきます。
時間がかかるので、隙間時間にちまちま進めていきます。



ちまちま、空き時間に少しずつ貼っては圧着作業をしています。
あと10本貼り終わったら、出っ張り部分を形成して隙間を揃えていきます。
↑上部圧と小口も圧着しておきます



↑大分進み白が明るく見えます



大きな出っ張りは機械で落として、あとは手作業で整えていきます。
鍵盤用の金ヤスリは、適度な重みと切削面が広く早く削れるため作業性が良いです。これが無い大変そうです。
↑木部と側面を揃えてバリを取ります


空き時間で少しずつ進めて終わりが見えてきました。連続で進めると早く終わるでしょうが、他の仕事の合間に分けて少しずつ進める方が集中力を維持しやすいようです。
↑1/3形成が終わりました。あと少し…



白鍵の形成が全て完成したので、次は黒鍵のクリーニングと着色に進みます。




黒鍵も大分汚れと色剥げが目立ちます。
汚れを拭き取り、黒鍵に黒色を塗布します。
↑汚れと色のくすみがあります



↑サイドも色が落ちています



↑数鍵盤ごと汚れを落とします



↑黒色染料を塗布していきます



↑ひとまず鍵盤完成!

札幌の一級ピアノ調律事務所ebony and ivory

札幌の一級ピアノ調律事務所 です メーカーや年代を問わずピアノの個性を尊重し一台一台丁寧に作業致します 海外製のピアノ調律もお任せ下さい 年代物のピアノは木材の経年による熟成が進み調整次第ではとても表情豊かな楽器へ変身させることができます お使いのピアノの音色やタッチ等々のご不満をお持ちの際は、ぜひ一度当店にご相談くださいませ everyone's piano is unique.