弦の総張り替え修理
全弦の張り替え(張弦)を行なっています。
古いチューニングピンと弦を取り除き、各部を掃除して、新しい弦を1本ずつ張っていく地道な作業です。
新しい弦が張られていくとピカピカ光輝き気持ちの良いものです。
オリジナルチューニングピンは7.0mmが入っていましたので7.1mmを打ち替えします。ピンブッシュ高は8.5〜9.0ほどです。最近のモノとは厚みが違うようでした。
今回ピンブッシュは割れたモノ、浮いてしまったモノを交換としました。
チューニングピンの交換時はストリングワインダーが毎回のごとく重宝しています。
クニペックスの大型ニッパも手を痛めず鋭く弦をカット出来ます。
↑張弦スタート
↑ピンブッシュを詰めます
↑今回は6.8mmで穴あけしました
↑次高音、高音セクション完了
↑中音の半分ほどまできました
ストリングワインダーで2回転と15分になる様にチューニングピンへ巻き付けます。
最終的には3回転巻く形にします。
↑チューニングピンへ巻き付け打ち込みます
弦はループして、一本の弦で2本分になります。行って帰ってきた弦をそれぞれ打ち込んで、3回転まで巻き付けます。
↑それぞれたわみがある弦に張力をかけます
張力をかけつつ、弦の隙間を密着させつつピンの上方向へ引き上げます。
↑巻き口を12時方向へ揃ます
丸い穴が見るように半丸ポンチで弦の隙間を密着させつつ打ち下ろしします。
↑半丸ポンチでの打ち下ろし
打ち下ろした後は穴が見えます。
↑巻き口を揃えるのは難しい作業です
ベース弦の張り替えです。
最後の一本がピンルーズだったので、再度ピンを抜いて7.15mmに薄皮を入れ直しました。最低音は弦が太いので大変です。
1鍵目と2鍵目はチューニングピンの穴が細いのでドリルで穴あけして弦が通るようにしなければなりません。
↑最後の一本
張弦が完成したので、
後はダンパーをつけて調整していきます。
↑綺麗になりました
ダンパーを仮止めして、ピンの高さ揃え、コイル密着の確認、弦合わせ等々数往復確認しながらまとめていきます。
調律はやった後から弦が伸びて下がり始めるので落ち着くまで回数と時間をかけます。
↑鍵盤も入れました
キャスターの交換も行いました。
ネジ山が一本潰れて回らない状態でしたが、小型のネジザウルスでつまみながら外しました。手持ちの同サイズプラスネジで固定して完了です。
↑キャスターが邪魔して狭いので作業性が悪い
↑ネジの頭がありません
↑綺麗に収まりました
鍵盤の作りもバランスピンの下部にもう一枚木が貼り付けられています。木の材質も良い感じです。
↑丁寧な作りにうっとりします
↑木目も綺麗です
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