鍵盤と口棒の干渉(鍵盤が上がらない)

幾つかの原因で押し下げられた鍵盤が上がって元に戻らない事例があります。

今回ご紹介するケースは白鍵盤の手前側(小口)と口棒(白鍵盤の小口前にある横長の棒)の隙間が狭くなっていて干渉し引っかかって戻りにくく(戻らない時もある)なっていました。
↑鍵盤が戻りません



鍵盤を外して横方向から確認してみます。
赤矢印の部分が、干渉しているのが分かります。鍵盤が上がっている時は隙間が確認出来ますが、下がりきった状態では接触し引っかかってしまいます。
↑口棒内側と白鍵盤小口が干渉



口棒パーツは長さがあるために木部の反りによって上記の様な症状が時々起こります。
調律中などでも、体勢上、太ももが口棒にほんの少しだけ圧が掛かった時に鍵盤が引っかかり戻らないと言うこともありました。

多くの場合は反りの影響がある中央付近に厚紙を必要量かませて、口棒と小口の隙間を調整して干渉を防ぎます。

下図の様に反りを調整する為のスクリューが付いている物もあります。
↑反時計周りに回して隙間調整しました




鍵盤と鍵盤の間に鉛筆の芯が挟まってしまい戻らない事もあったり、
鍵盤の後ろ側(見えない部分)で木が反ってしまい干渉して戻らない、という事も過去にはありました。

同じような症状でも色々な原因が考えられるので注意深く見ていく必要があります。

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