樹脂か木材か

最近のカワイアップライトピアノのアクションに記述してあるシールを見て、改めて時代の流れと物価高騰の対策がなされていると感じます。
写真の①〜⑨までがABS樹脂になっています。
ハンマーシャンクとヘッド、キャッチャーシャンク以外は樹脂といった方が早いかもしれません。



↑ハンマーレールに貼られた説明シール



黒い部分がABS樹脂ですが、見た目は引き締まって見え、これはこれで格好が良いとは思います。
↑アクション低音部正面



ダンパーヘッドも樹脂です。
ここが木と樹脂ではどう違うのか?
コストは圧倒的に樹脂が安いでしょうし、温度湿度の変化も少なく製造もしやすいのでしょう。
↑黒い部分が樹脂です



ハンマーシャンクは流石にしなりが必要かつ音表現に直結するパーツなので木が使われています。
このアクション樹脂パーツが、全て木材だった場合との弾き比べを同一機種でしてみたいなと思いました。
ブラインドで違いが感じられない位の差であれば、樹脂でも良いのかもしれません。
昔のピアノはセンターレールやブラケットも木製でした。見るからに良い材質なのが分かります。変化として狂いが生じるデメリットもあるでしょうが、見ていて味わいもありますね。


下の写真は50年以上前のカワイグランドピアノのアクションです。木材の材質、加工の切り口等、とても美しさがあります。
時代の流れで簡素化されている部分多く、古いモノに触れて学ぶ事も多いと感じます。


樹脂の説明シールを眺めつつ、色々と考えさせられました。
↑グランドアクション分解掃除中

札幌の一級ピアノ調律事務所ebony and ivory

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